編めない時期の編み物との付き合い方

編み物がいちばん楽しいはずの冬の季節。
けれど今期は、指の痛みや体調の波が続き、思うように針を動かせない日々でした。
それでも、編み物から完全に離れていたわけではありません。
今回は、編めない時間の中で、私なりのペースで編み物とつながり続けていた方法をまとめてみました。
無理に編まなくても、編み物はそばにいてくれる——そんな小さな気づきの記録です。
左右違いが楽しい靴下 〜気の向くままに片方だけ編む自由〜
左右違いの靴下を編み始めたきっかけは、とてもシンプルなものでした。
自由業ということもあり、毎日の服装に決まりがあるわけではありません。
それなら靴下だって、左右そろっていなくてもいいのでは?と思ったのです。
むしろ、左右が違うほうが色んな毛糸を楽しめるし、「今日はこの色とこの色にしよう」と選ぶ時間も楽しい。
最初は同じようなピッチの色違いで編んでいましたが、そのうち「全く違う色でも、デザインでもいいのでは?」と感じるようになりました。
ただひとつだけ決めていることがあります。
それは、使う毛糸は同じシリーズにするということ、同じデザインにするということ。
まったく違うようでいて、どこかに共通点がある——
そんな“ゆるいおそろい”が、今の私にはちょうどいいのです。
道具を整える 〜見直すというもうひとつの編み物〜
編めない時期でも、道具に触れることで編み物とつながっていました。
持っている編み針やマーカー、ハサミなどの小物を使いやすく収納する方法を考えたり、付け替え輪針のメンテナンスをしたり。
そんな小さな作業が、編めない日々の中での“もうひとつの編み物”になりました。
特によく使う付け替え輪針は、コードにダメージがあったり、シャフトの塗装がはがれていたりして、「このままでは、また編むときに困りそうだな」と感じる部分がいくつかありました。
塗装やメッキのはがれは編み心地に直結しますし、サイズ表記が消えてしまうと、意外と困るものです。
そこで、傷んでいたシャフトとコードを思い切って新調することにしました。
選んだのは、リッケのカラーとナチュラーレの3.5インチシャフトを3本、そしてニットプロのコード Thin & Flex。
私の輪針セットはニットプロなので、コードはそちらに合わせつつ、シャフトは互換性のあるリッケの短いタイプを選びました(互換性については、手持ちの道具で自分なりに検証していますが、メーカー推奨ではありません。お試しの際は、ご自身の判断でお願いいたします)。
短いシャフトは編める幅が広がるので、以前から気になっていたサイズです。
リッケカラーとナチュラーレのシャフトは、金具部分にメッキや塗装がされていないため、塗装のはがれによる編み心地の変化が起きにくく、サイズ表記も消えにくいのでは?と思いました。
また、Thin & Flex の金具もシルバーなので、塗装剥がれを気にせずに使えそうです。
よく使う道具ほどダメージが出やすいので、長く安心して使える点は大きな決め手でした。
Thin & Flex のコードは、スチールにナイロンコーティングが施されたタイプで、プリムのコードに慣れている私にはとても扱いやすい素材に思えました。
曲がりにくく、跡がつきにくいので、マジックループにも向いています。
ミニ輪針セットを揃える予定がないため、当面は小さな輪をマジックループで編むことになり、その点でもこのコードは相性が良さそうだと感じています。(本当はニットプロの付け替えミニ輪針、ジンジャーかインディゴのシャフトだけがあれば良かったのですが、希望のサイズは見つけられませんでした)
気になる方のために、参考リンクを下にまとめておきます。
書くことで頭の中のプロジェクトを整理する
編めない時期でも、毛糸や編み図をネットで眺めたり、「いつか編みたいもの」を思い浮かべたりしていました。
手は動かなくても、なんだか編み物していたように思います。
そんなときに助けになったのが、いくつかの手帳でした。
私が使っているのは、5年日記、100均のダブルマンスリースケジュール、B5のなんでもノート、そして家用のシステム手帳です。
5年日記には、その日のことを簡単に。
「今日は編めなかった」「少しだけ進んだよ」など、小さな記録でも続けていくと、自分のペースが見えてきます。
ダブルマンスリースケジュールは仕事の予定用。
生活のリズムが見えると、編み物の時間も作りやすくなります。
B5のなんでもノートには、編みたいものや毛糸のこと、思いついたアイディア、段数や目数のメモなど、とにかく思いついたことをなんでも書いていました。
書き出すことで、頭の中のプロジェクトが整理されていきます。
そしてシステム手帳には、項目ごとに保管しておきたい情報をまとめています。
なんでもノートに書いたメモの中から、後で残しておきたいものだけをリフィルに移して整理することで、必要な情報がすぐに取り出せるようになりました。
また、日々の暮らしで「こういうものがあったらいいな」と思ったものを調べて、必要な道具やアイディアをメモしておくことも続けていました。
書くという行為そのものが、編めない時期の編み物でもあると実感しました。
暮らしに合う編み物を探して〜Sophie Scarf パターン購入~
こうして過ごしているうちに、3月に入っても、まだまだ寒い日が多い北国では、首まわりのアイテムがひとつあるといいなと思うようになりました。
ただ、普段は相方のお店にいるので(飲食の接客)、ボリュームのあるスヌードは少し使いにくいし、布帛のスカーフは普段着ている服に合わせにくい。
そんなときに思い出したのが、前からラベリーのお気に入りに入れていた、Sophie Scarf でした。
これなら軽いし、シャツにも合わせやすそうだし、素材を変えれば一年を通して活躍してくれそう。
仕上がりまでの時間も短そうだったので、思い切ってパターンをダウンロード購入してみました。

Sophie Scarf pattern by PetiteKnit
The Sophie Scarf is worked back and forth in one piece, from tip to tip in garter stitch with built-in i-cord edges. The smaller size Sophie Scarf reaches around the neck once, while the larger size can wrap around the neck twice.
Sophie Scarf は、似た形のものがたくさん出回っていますが、やっぱり本来のデザインを生み出した PetiteKnit さんのパターンを購入したいと思いました。
どんなにシンプルな形でも、デザイナーさんの感性やこだわりが込められていると感じるからです。
また、意図せず似てしまうことは誰にでも起こり得ますが、本家のデザインを尊重する姿勢は大切にしたいと思っています。
(この点については、以前書いた著作権に関する投稿でも触れています)
まだ編み始めてはいないのですが、パターンを眺めつつ「どんな色にしようかな?」「母のぶんも編もうかな?」と、思いを巡らせています。
おわりに~もうすぐ編めない時期も終わりそう~
編み物が暮らしの一部になっている方にとって、編めない時期はどうしても憂鬱になってしまうものだと思います。
でも、道具を整えたり、手帳に書いたり、編み図を眺めたりするだけでも、編み物を楽しむ方法はたくさんあるのだと感じました。
この投稿が、「編めないこと」でブルーになってしまう編み物ホリックの方にとって、少しでも気持ちが軽くなるきっかけになれば嬉しいです。
そして、私自身も手がだいぶ動くようになってきて、体調も落ち着いてきました。
そろそろ、また編み物に戻れそうだなと感じています。
ではまた次の投稿で。