*広告・PR・アフィリエイトを含みます

四角い編み針は小さく仕上がる?~スワッチと靴下で実際に検証してみた~

四角い編み針は小さく仕上がる?~スワッチと靴下で実際に検証してみた~ 四角い編み針と丸い編み針の比較(addi novel と Prymエルゴノミックカーボン)

四角い編み針は通常の針と比較すると小さめになるといううわさ。
前から気になっていたので靴下編みを想定して四角い編み針「addi novel」といつも使っている針「Prym エルゴノミックカーボン」の違いを検証してみました。

結論から言うと、ゲージはどちらも同じでしたが、編み地の風合いにははっきりと違いが出ました。

検証のいきさつと使用した輪針

今回検証してみようと思ったのは、ただの好奇心からでした。
これまで「こっちの方が良さそう」という直感で四角い針を選ぶことが多かったので(時にはそちらが功を奏すこともあります)、その感覚がどこから来ているのかを、同じ条件でスワッチを編んで確かめてみたかったんです。

検証する針は、靴下編みでよく使う2.5mmの輪針です。
このタイプの針を検証に選んだ理由は、私は通常、靴下以外の作品を編むほとんどの針を knitpro の付け替え輪針を使っていて、単品の針は靴下用がほとんど。
そのうえ出番も多い。
また、靴下編み用の針は傷むこともあり、買い替え時に、皆さんの参考になればというのもあります。
それでは、さっそく検証していきましょう。

編み針の概要

丸い針は「Prym エルゴノミックカーボン」、四角い針を「addi novel」、で検証していきます。
どちらも人間工学に基づいてデザインされた針です。
ちなみに私は、「人間工学」とかこんな感じのワードに弱いです。
手の負担がどう変わるのか、つい気になってしまうんですよね。
まず、それぞれの概要と特長を見ていきましょう。

addi novelとPrym エルゴノミックカーボンの針先と接続部

まずは、それぞれの針の特徴を簡単にまとめておきます。

Prym エルゴノミック カーボン 2.5mm 固定式輪針(80cm)

素材
 ・針部:プラスチックとカーボンの混合樹脂
 ・コード部:プラスチックコーティングスチール
針長:約13.5cm(実測値)
特長
 ・人間工学に基づき設計
 ・涙型の針先
 ・マットな質感
 ・コードは細く柔らかい
 ・素材特有のしなり(弾力)がある
 ・コード接続部は少々段差あり

公式サイト(ドイツ語)の説明はこちら

Rundstricknadeln prym.ergonomics, Carbon Technology, 60cm, 2,50mm | Ø 2,5 mm x 60 cm | schwarz/violett/weiß | Karte | 12152010

Die innovativen Rundstricknadeln prym.ergonomics gestalten das Stricken einfacher, angenehmer und schöner. Sie sind aus hochwertigem, weißem High-Performance-Kunststoff gefertigt und leicht biegsam. Zudem gewährleistet das leichte Material ein leises Str…

※より詳しい仕様は公式サイトに掲載されています。

addi novel lace 2.5mm 固定式輪針(80cm)

素材
 ・針部:真鍮、ニッケルフリーメッキ
 ・コード部:ナイロン
針長:約12.6cm(実測値)
特長
 ・人間工学に基づき設計
 ・長めでシャープだが丸みをおびた針先
 ・金属の輝き
 ・独自の四角い構造
 ・ハリのあるコード
 ・指定サイズよりも1サイズ上で編むことが推奨されている

公式サイト(ドイツ語)の説明はこちら

addiNovel - ergonomische Stricknadeln ❤ » addi.de

addiNovel - ergonomische Stricknadeln ❤ » addi.de

addiNovel: Gleichmäßiges Maschenbild ✔ ergonomische Stricknadeln ✔ Massage für die Hände ✔ auch mit Arthrose oder Athritis stricken ✔

※より詳しい仕様は公式サイトに掲載されています。

スワッチと作品の数値比較

プリムエルゴノミックカーボンとアディノベルで編んだスワッチの比較

画像のスワッチはどちらも、一周52目、メリヤス30段、上下の一目ゴム編みは3段で編んでいます。
写真では大きさに差があるように見えますが、実際に測ってみると、どちらも H 8.5cm / W 7.2cm とまったく同じサイズでした。
「四角い針は小さく編める」という話を聞いていたので、ここまで同じになるとは思わず、ちょっと驚きました。

画像の靴下は向かって左が addi novel 、右が Prym エルゴノミックカーボンで編んだものです。
こちらは水通しして仕上げた後に 5cm 四方の数値を測ってみました。
結果はどちらも 18目 / 24段 、なんとこちらも同じ結果になりました。

数値としてはどちらのスワッチ・靴下も同じ結果になりましたが、ここでひとつ思い出したことがあります。
私はこれまで、ストレッチヤーンのように弾力の強い糸や、ほわっとした糸で目が乱れやすいと感じたとき、なぜか「四角い針のほうが良さそう」と直感的に手が伸びることが多かったんです。

その“ひらめき”がどこから来ているのかを確かめたくて、今回の検証をしてみたというのも理由のひとつでした。
もしかすると、針の形状が糸の動きや目のそろい方に影響しているのかもしれないし、単なる思い込みなのかもしれない。
ゲージは同じでも、編み地の風合いや編んでいるときの感覚に違いがあるのなら、私の直感にも何か根拠があるのかもしれません。

というわけで、次は数字では見えない部分──編み地の風合いを比べていきます。

風合いの比較

数値としてのゲージは同じでも、触ってみると編み地の風合いには違いがありました。
ここからは、addi novel と Prym エルゴノミックカーボンの編み地がどのように異なるのかを、手触りの印象を中心に比べていきます。

addi で編んだ編み地は、目がきゅっと締まっていて、指で触るとパキッとした張りがあります。
ひとつひとつの目が立ち上がるような凹凸があり、靴下にすると足の裏で編み目の粒がしっかり拾うような感触でした。

一方、Prym エルゴノミックの編み地は、全体がふわっと丸くおさまり、目と目の境界がやさしくつながるような印象です。
触ったときの凹凸も控えめで、手編みの靴下らしい、やわらかく穏やかな風合いに仕上がっています。

風合いの違いが見えてきたところで、次は実際に編んでいるときの感覚にも触れてみます。
手の中での動きやリズムは、作品の仕上がりとはまた別の“相性”が現れる部分です。

編んでいるときの感覚の違い

どちらの針も、人間工学に基づいて設計されているだけあって、長時間編んでいても手が極端に疲れるようなことはありませんでした。
ただ、編み進めるときの「リズム」や、指先に伝わる感覚には違いがあります。

addi novel は、四角い形状が指に軽く引っかかるような感覚があり、目を送るときにカチッとした手応えがあります。
目がきゅっと締まりやすく、テンポよく編み進めたいときや、編み目をきれいにそろえたいときに心地よく感じました。

一方、Prym エルゴノミックカーボンは、針先の涙型が糸をやさしくすくい上げてくれるような印象で、全体の動きがなめらかです。
針自体にしなりがあるので、手に返ってくる感触もやわらかく、リラックスして編みたい時間に向いていると感じました。

なお、addi novel はメーカーから「通常より1サイズ上で編むことが推奨されている」と案内されています。
四角い形状のため目がやや締まりやすく、同じ号数でも編み地がきゅっと整う傾向があるからだと思われます。
ただし、このあたりも手加減や編み癖によって変わる部分なので、実際に編んでみて心地よいサイズを探すのが良さそうです。




編んでいるときの感覚まで含めて見ていくと、どんな作品に向いているかがよりはっきりしてきます。
ただし、ここまでの違いは、あくまで私自身の手加減や編み癖によるものです。
編み物は手の動かし方や力の入り方で印象が変わるので、同じ針でも別の方が編めばまた違う結果になると思います。
これから書く「向き・不向き」も、あくまで私の私見として読んでいただけたらうれしいです。

用途別に見た向き・不向き

ゲージは同じでも、編み地の性格や編んでいるときの感覚には違いがありました。
そこで、靴下編みを想定したときに、どんな場面でどちらを選びたくなるかを整理してみます。

  • しっかりめの靴下にしたいとき → addi novel
    目が立ち上がりやすく、編み地に張りが出るので、歩行時の摩擦にも強そうな印象です。
    ストレッチヤーンなど弾力のある糸とも相性が良く、目が暴れやすい糸を落ち着かせたいときにも頼りになります。
  • やわらかく包み込むような履き心地にしたいとき → Prym エルゴノミックカーボン
    ふんわりとした風合いに仕上がるので、室内履きや、くつろぎ時間用の靴下に向いています。
    ほわっとした糸の雰囲気をそのまま活かしたいときにも、こちらを選びたくなりました。
  • 編み物にまだ慣れていない方 → Prym エルゴノミックカーボン
    糸をすくう動きがやさしく、針のしなりも手の負担を和らげてくれるので、落ち着いて編み進めやすいと感じます。
  • 編み目のそろい方を重視したい方 → addi novel
    四角い形状のおかげか、ひとつひとつの目がきゅっと整いやすく、仕上がりの表情がくっきりします。

まとめ - 四角い針は小さく仕上がる?

ここまでの検証結果は、あくまで私自身の手加減や編み癖によるものです。
編み物は手の動かし方や力の入り方で印象が変わるため、同じ針でも別の方が編めば違う結果になることもあると思います。
そのうえで、今回の比較をひとつの例として読んでいただけたらうれしいです。

今回の検証では、「四角い針は小さく編める」という話を耳にしていたものの、私の手ではゲージに差は出ませんでした。
スワッチも靴下も、どちらも同じ数値という結果になり、数字だけを見ると「どちらを使っても同じ」と言えてしまいます。

けれど、実際に触ってみると、編み地の風合いや、足を入れたときの感触には違いがありました。
addi novel は、目がきゅっと締まり、凹凸がはっきりと感じられる、しゃきっとした印象。
Prym エルゴノミックカーボンは、全体がふんわりと丸くおさまり、やさしく包み込むような履き心地に仕上がります。

どちらが「正解」ということではなく、どんな靴下を編みたいか、どんな糸と組み合わせたいかで選ぶのが良さそうだと感じました。
私の「四角い針のほうが良さそう」という直感も、弾力の強い糸や、目が乱れやすい糸を編むときに、編み地を少し整えてくれるような感覚から来ていたのかもしれません。

編み針は、数字だけでは語りきれない「相性」のようなものがある道具だと思います。
今回の比較が、靴下用の針を選ぶときや、買い替えを考えるときのひとつの参考になればうれしいです。
そして、もしお手元に似た針があれば、ぜひご自身の手でも編み比べてみてください。
きっと、また別の発見があるはずです。

ではまた次の投稿で。

Next Post Previous Post